音樂多面軆 〜Experience Diversity〜 Cプログラム@新世界BRIDGE

 どんな客層やイベントも広々とした空間と自由な雰囲気であっさりと包み込んでしまうここBRIDGEで、またまたステキなイベントが観られました。
 一番手は最近しょっちゅう見てるpopo、こんな緩々な雰囲気のバンドを必死に追いかけてしまうのも変な気がしますが、それだけの魅力はたっぷりあります。家でぼけーっとCD聴いてるのもいいんだけど、ライブだと若干アレンジを変えてきてるし、新曲もええ感じの路線なんだよねえ。
 つづいては登場の口八丁は、なんちゅうか写真で見たまんまの2人組でした。ちゃんと客の方をみて演奏してるのがいいんだよな、きっと。
 

 


 そして、今回一番のお目当てだった音遊びの会が登場。これは知的障害者音楽療法士とミュージシャンによるバンド?なのかな。何というか、ついついエキセントリックなものを求めてしまう気持ちと、純粋に音だけで判断しなきゃという想いがせめぎあってはいたのですが、やっぱり音が鳴り出すとそんなことは頭からすっぽり抜け落ちてしまうのでした。この人は障害者で、この人はミュージシャンで…とかじゃなく、「その人がどんな音を出す人なのか」というのが一番大事…って、これは後のトーク千野秀一さんが言ってたことの受け売りなんだけど。
 例えば、藤本さんはトロンボーンでひたすらまっすぐな音を出しつづける人で(物販で売っていた陶芸作品もステキだったのでゲット。我が家でふだん使いしてます)、永井くんのダンス、ドラムスティックさばきはカッコいい。という風に、印象に残る人もいればそうでない人もいて、それが当たり前なんですよね。うん。
 終盤には観客も参加オッケーなセッションコーナーがあったんだけど、最前列で観ていたら小さい人に蛇腹ホースを手渡されたので思いっきり振り回したりして。なんつうか、音楽的な…とかそういうのを越えたいい体験が出来たなあ。



 ライブ後は神戸大学の教授、若尾裕さんによるレクチャー「即興音楽の可能性・障害者の表現と即興演奏」や質疑応答も。音楽療法という言葉には何となく抵抗を覚えていたんだけど、実際の症例に触れると得心するところがあったし、「なぜ即興音楽なのか」という点も、前述したセッションに参加(?)したおかげで深く理解できたように思います。