POOL3[プログラムA]@新世界BRIDGE

 昨年は12トンの白砂と天井から吊るされた120個のスピーカーで度肝を抜いてくれたこのイベントですが、今年は暗転下でライブをやるとのこと。正直なところ、「ちょっと地味だなー」と思っていた僕ですが…やっぱり甘かった。


 いつも見慣れたはずの会場に入っていくと、巨大な暗幕で奥のスペースが区切られていて、何ともワクワクする感じ。開演時間をちょっと過ぎたころ、中に入るようアナウンスがあったので仕切りを抜けて奥に進むと、真ん中に機材を囲んで円形に座るように椅子がセットされていました。この時点で、すでに携帯のライト機能などで足元を照らさないと椅子にも座れないくらいの光量だったんですが、機材を照らしていた照明などが消されるとそこはもう闇が広がるばかり。目を開けても閉じても何も違いはありません。
 そんな環境のなか始まった演奏は、オルゴールが奏でる音を軸にBRIDGEのミュージシャンたちが即興で音を付けていく…という感じなんだけど、まず感じたのは不安感。予期しない方向からいきなり音が出て、それが何の楽器でどう演奏されているのかも(ちゃんと聴かないと)分からない、ということがこんなに異常なことなのか、裏を返せば音楽を聴く時どれだけ視覚にも頼っているのか、それがよく分かった気がしました。それにしても、あの暗闇の中アコギ弾きながら歩き回れる内橋さんもスゴイな…。


 で、暗闇をテーマにしたこの企画は、音響システムなどをがらっと変更したプログラムBに続くのでした(3/30〜4/2まで)。