ふちがみとふなと「ヒーのワルツ」Yoshida House Label YHL-007 ¥2625(tax in)
 買ったのは昨日だけど、ライブレポが長すぎるので今日のトコに書きますね。前作「happy set」はオリジナル曲のみ(*カバー2曲収録のシングルCD付)というしばりがあったけど、今度のアルバムはカバーを含めた15曲入り、計48分となかなかのボリュームです。レコ発までまったく明かされなかった全曲目は以下の通り。


1.帽子に注意!(詞/曲:渕上純子 原詩:上田假奈代)
 地下鉄をモチーフにした、なんというか詩的な曲。ゆったりとしたアルバムの始まり。
2.私に起こると思わなかったこと(詞/曲:渕上純子)
 悲しいけれど少し心が温まるような、そんな恋の思い出を歌った曲です。短い詩のなかにいろんな感情が読み取れるところが好きだな。船戸さんのアタック音を使いまくるベースも非常にカッコいいです。
3.威張って歩け(訳詞:森岩雄
 昭和初期にカタコトの日本語で色んな曲を歌っていたというバートン・クレーンのカバー。元気があって痛快な曲。
4.歌う人((詞/曲:Daniel Johnston 訳詞:渕上純子)*原題:Story of an artist
 ダニエル・ジョンストンのカバー。歌詞がものすごくかなしくて良いです。ぜひ原曲を聴いてみたい、と思わせるパワーがあるな。
5.Teach your children(詞/曲:Graham Nash 訳詞:渕上純子 訳詞協力:喜多村純)
 クロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤングのカバー。「瓶のなかの球体/フォーク パルチザン」では同じ渕上さんの訳詞で田中亜矢さんが歌っていましたが、これはそのふちふなバージョン。
6.田舎道(詞/曲:渕上純子)
 田舎のバス停での風景を歌った曲です。目をつぶると景色が浮かんできそうな感じ。
7.静かな夜(詞/曲:渕上純子)
 静謐な雰囲気の曲です。
8.古本屋のうた(詞/曲:渕上純子)
 古本屋さんからの依頼で作ったという曲。荻窪西荻窪、吉祥寺の古本屋を紹介する「おに吉古本案内」第1号に譜面つきで紹介されています。
9.愛さずにいられない(詞/曲:渕上純子)
 ささやかでかわいらしいラブソング。船戸さんのコーラスも聴きどころです。
10.家路(詞/曲:渕上純子)
 短い詩が多いこのアルバムですが、この曲が一番短いかな。
11.泣く女(詞/曲:渕上純子)
 ビジリバのアルバム「ビジリバ宇宙」のふちふなバージョン。ピアニカが使われていたり船戸さんのプレイも若干違ったり、細かい点を比べると面白いかも。
12.耳国国歌(詞/曲:渕上純子)
 前作「happy set」の内ジャケに描かれたBogdan Zawadzkiさんのイラスト「耳国」をモチーフにした曲。歌詞カードにタイトルしか載っていないのは、聴いてからのお楽しみ…ってことで。
13.僕に宛てて(詞/曲:渕上純子)
 手紙のことを歌った曲なんだけど、短い詩にその魅力がたっぷりと表されています。最後のハーモニカの響きもいい感じ。
14.ニッポン娘さん(曲:アメリカ俗謡 作詞:バートン・クレーン 訳詞:森岩雄
 こちらもバートン・クレーンのカバー。台詞まで完コピ!だそうです。
15.AWAKE(詞/曲:F.Tucker)
 スイマセン、誰のカバーなのかよく分かりません。ちなみにこの曲では、渕上さんがピアノ、船戸さんがメインボーカルだったりします。



長くより添う音楽。華やかではないけれど、
きっと聴き続けることのできる
楽しいうた、悲しいうた、やさしいうた。
 上の文章は帯のアオリ文句ですが、まさしくその通り。また一枚僕にとって大切なアルバムが増えました。