菊地成孔クインテット・ライブ・ダブ with カヒミ・カリィ&ストリングス・カルテット@大阪ブルーノート(2nd stage)

 僕にとっては初めてのブルーノート。ふだん行くのは狭いライブハウスばかりで、座席指定のある会場にもほとんど行かない僕は、正直電話で予約する時から緊張してました。とはいえ、1ドリンク付4500円という金額はここにしては安い設定だし、交通費などを考えると京都の磔磔で3000円くらいのライブを観るのと同じくらいなのだ…って、誰に言い訳してんだか。
 安いカジュアル席を取ったので、当然一般席より後ろで見ることになるんだけど、会場はすり鉢状の構造になっているので問題なし。むしろ、一般席の人間を見下ろす形になるのでちょっと優越感(屈折してるな)。それにしても、上から見てると気持ち悪くなるくらいウェイター/ウェイトレスがたくさんいて、素直に感心しました。そういや、予約の電話したときもかなり感じよかったもんなあ。
 ドリンクはセルフサービスだってんで、カウンターにチケットを持っていってジントニックを。炭酸がほどよく効いて、かすかな甘みとレモンの上品な酸味が…いやはや、こんなに美味しいジントニック飲んだの初めて。安い居酒屋なんかのジントニックって何がしたいのかよう分からん味で、僕はカクテルが飲みたくなるととりあえず甘いジンバックをガバガバ飲んでたんだけど、うーん。って、なんかライブレポというより「ブルーノート初体験記」みたいになってきたな。
 ではライブの話。メンバーは菊地成孔(sax/vocal)、坪口昌恭(piano)、菊地雅晃(contrabass)、藤井信雄(drums)、パードン木村(Live Dub/Electronics)の5人に、カヒミ・カリィ(vocal)、音登夢カルテット(violin×2、viola、cello)がそれぞれ入れ替わり立ち代わるという構成でした。話には聞いていたこのダブ処理ですが、もっと凶悪なものを想像していたので思ったよりささやかな感じ。でも、ピアノソロの時なんかはかなりキマってましたね。なんつーか、自分の作った残響と戯れているような印象を受けましたです。
 そういえば、菊地さん関連のライブ見るのは3回目だけど、サックス吹いてるところを見るのは初めて。バリバリに吹きまくる時もあれば、歌うときもあったりで…インスト7:歌モノ3、くらいの割合だったかな。カヒミさん歌ったのも、本編で2曲、アンコールで1曲だけだったし。「Degustation a Jazz」「南米のエリザベス・テイラー」あたりの曲を歌ったようですが、持ってないので曲名はわからず…。
 と、わりと中身のない感じのレポになってしまいましたが、ライブ自体は非常によかったんですよ。ただ、うまいこと言語化するのが難しいだけで。ただ、ムリヤリ言語化すると、「カッコよかった」という一言に集約されます。あっという間の美しい1時間半でした。