知るということ

 無知は恥、なんて言葉を聞くと、何だか上からモノ言われてるような感じがして気に食わない。最初の最初は誰でもな〜んにも知らないわけだし、背筋伸ばしてまっすぐな目で物事を見ていれば、何も恥ずかしいことなんてないのだ。
 続けて言うと、知は恥、とかいうのも、「そーいうことを分かってるオレすげえ、すげえよ、逆に。逆ね、ね」というヒネた感じがして何だかなーという感じだ。知ったか自慢する人もカッコ悪いけど、知らない自慢もそれはそれで見苦しい。知らないならそれを認めて、なおかつ興味があれば人に聞くなり自分で調べるなりすればいいだけの話だろう。
 言う者は知らず、知る者は言わず、というのは小林秀雄さんの言葉だったか。まあ要するに姿勢の問題なんだろうけど、こんなこと書いてる僕はというと、猫背で暗ーい顔をしている、この年に及んでまだまだガキなのだった。