たまにはセンチメンタルに

 人付き合いが少なくて苦手な僕でも、会えなくて寂しいなーと思う人がいます。あの時もっと力になってあげれば…というようなことを時々考えるんだけど、自分のしょーもないこだわりで困ってる友だちの差し出した手をちゃんと握らなかった僕が悪いのだ。当時は自分のことで頭がいっぱいだったってのもあったけど、ホントにバカなことをしたなあと今にして思います。
 かと言って、「だから今度もし他の大事な友だちに何かあったときは…」とかいう教訓めいた話がしたいんじゃない。きっとまた僕は同じような間違いをやらかすだろうし、人と人との付き合いは、取り替えのきかないものであるべきだと思うし。ただただ、共通して好きだったバンドの新譜や作家の新刊が出たときなんかに、あの人はちゃんと買ったかな、どんな風に感じたのかな、なんてことを考えて寂しくなるだけで。
 あの時は、もう二度と連絡が取れなくなるなんて思わなかった。そして、気がついたときには手遅れだった。今はただ、いろんな記憶が薄れていくのが怖くて、せめて元気でいてくれたらなあと思うばかりだ。もちろん、また会って話でも出来れば一番だけど…。